ピースをはめ込むように作り上げた“開かれた”海ぶどう養殖場

沖縄の海ぶどうを世界へ届けること。海ぶどうをもっと愛される存在にすること。そんな強い想いを胸に秘め、株式会社日本バイオテックの代表取締役・山城由希さんは、養殖場の枠を超えた海ぶどう生産者として、多くのチャレンジを続けている。

海ぶどうの世界へ入るきっかけは父から

海ぶどうのお店「ぷちぷち」、キャンプ場& BBQ 場、ゲストハウス、カフェなどがあるシーサイド施設「海ん道(うみんち)」は人気のスポットに。メインである養殖場も、連日摘み取り体験をする人々が訪れており、まさに養殖場の枠を超えた雰囲気だ。現在の売り上げは、海ぶどうの卸が50%、BtoC での販売や加工商品が50%。この数字も、通常の養殖場とは明らかに異なるだろう。

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山城さんが海ぶどうに関わることになったのは、いまから17 年前に遡る。沖縄出身で、いつか沖縄で事業を手掛けることを夢見ていた父がはじめたのが、沖縄物産展で人気となっていて、唯一無二の食感が楽しめる、世界展開の可能性を持つ海藻「海ぶどう」の養殖。山城さんは営業担当として、販路拡大や啓蒙活動に従事することになった。東京生まれだったが沖縄には愛着があり、15 年前には移住をし、経営者として本格的に海ぶどうと関わることになる。台風被害による養殖場の損傷、コロナ禍によるビジネスの方向転換など、ジェットコースターのような経営状況を経て、成長曲線がハッキリと見えたのは、インフラが整ったここ2 年くらいだという。特に自然災害によって生産がストップするのは本当に厳しいことだったそうだ。

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