オンラインカルテを利用した農作物の品質、収穫量の安定化:INACOMEビジネスコンテスト受賞者インタビュー

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INACOMEでは、ビジネスモデルからは把握しづらい起業者の想いやビジョンを広く知っていただくために、INACOME参加起業者のインタビュー記事を掲載します。今回は、令和3年度INACOMEビジネスコンテストにおいて、「各産地の師匠の栽培指導をカルテ化し、オンラインで若手農業者へつなぐ」のテーマでプレゼンを行い、最優秀賞を受賞した株式会社INGEN代表取締役の櫻井杏子さんにコンテストからの変化についてお話を伺いました。

認知拡大を目指してコンテストへ参加

―昨年度の「INACOMEビジネスコンテスト」への参加のきっかけを教えてください。

農業は地域の産業を支えるという面があり、農家だけでなく、自治体やJA、さらに広げると私たち消費者も含めて多くの人を巻き込む産業なので、認知を広げる必要があると考えて参加しました。

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―「最優秀賞」を受賞されて、目的である認知拡大にはつながりましたか?

直接お客さんのところに行く時だけではなく、誰かが興味を持って弊社のことやサービスを調べた際に、農林水産省(以降、農水省)が関与するビジネスコンテストで受賞しているという事実は安心感につながり、その後の話しがとてもしやすくなりました。

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また受賞をきっかけに地方の銀行から地域連携の声がけをいただいたり、農水省の方からは新規就農支援を行っている部署を紹介いただいたり、農地拡大を目指している生産法人とマッチングしていただいたりしています。

シンプルにわかりやすいビジネスの選択と集中

―他にコンテストを通して、よかったことはありましたか?

コンテストの審査に参加している企業経営者、学識者、農水省などさまざまな立場の人に向けて伝え方というところを考えてビジネスを整理できました。発表前から5つほどビジネスを考えていた中で、「シンプルにわかりやすいものはどれか」「相手の反応などから求められているものはどれか」を見極めて、まずは1つに選択と集中することができたと思います。

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1年経って2つ目のビジネスも始まる

―発表から約1年経ちましたが、発表当時の計画から変化はありますか?

発表後からユーザーになった農家さんたちの声を反映してリニューアルを行い、年内はユーザーを絞った状態でブラッシュアップしていきます。技術指導だけではなく、農地集約・拡大の中での手離れという経営者の課題があり、指導者と農業経営者から拡大して、農業経営者と実際に作業する人の間で必要な機能も追加しています。また作業する人が直感的に使いやすく、例えば手が汚れている状態でも作業完了するように画面仕様も変えました。

200人規模の生産部会からも声がけいただきましたが、その規模でも負担なく使えるようにブラッシュアップしており、現在利用を待っていただいている状況です。こちらは部会の中に指導者がいて、またユーザーとなる技術に困っている農家もいるので、「カルテ」を利用して部会内の栽培指導を簡略化して部会全体の品質の向上と安定化を目指します。

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―発表の内容とはまた違った利用方法になりますね。

はい。5つ考えていたビジネスのうち2つ目になります。まずはこの2つのビジネスを基盤としてしっかり安定させて残りの3つを展開すれば自然と広がっていくと思うので、ユーザーになっていただいた人たちの事例を着実につくってサービス向上を目指していくことをやっていきたいです。

日本の農作物は、食味などは十分な品質を誇る一方、収穫量の安定や時期に課題があるので、今の手仕事のいいところを残して品質を保ちながら量も維持、担保して競争力をつけるというところを私たちの会社がしっかりお手伝いしていきたいと思います。

<リンク先>

・株式会社INGENWebサイト(外部Web)

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