ビジネスチャンスがそこにある!社会的ムーブメント「シェアリングエコノミー」特集

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シェアリングエコノミーとは

そもそもシェアリングエコノミーとは、これまでに個人的な利用しかされてこなかった遊休資産(空き部屋、自家用車、料理、DIY、スキルなど)を活用し、仲介するサービスのことです。サービスを成り立たせているのは、個々人間におけるシェア(共有)です。以前からも物やスキルをシェアする文化は存在していました。たとえば、「おすそ分け」。隣近所に余ったものを共有する習慣はまさに、シェアリングエコノミーの先駆けです。ただこれまでは、提供できる範囲や対象が限定されていました。それが現代では、インターネットという“仕組み”やスマートフォンという“デバイス”の普及により、「シェア・リンク・フラット」な社会が実現。そのおかげで、シェアリングエコノミーを範囲および対象問わず、実施できるようになりました。

広がり続ける市場規模

私たちがシェアリングエコノミーを利用できる背景には、仲介者であるサービスの担い手がいます。たとえば、自宅や空き家をレンタルできる「Airbnb」や一般ドライバーによる配車サービス「Uber」などは、世界的にも有名なのでご存知の方も多いでしょう。日本においても、今回インタビューを敢行した「SPACEMARKET」「ANYTIMES」「notteco」「mycle」などのサービスや、コンセプトとしてシェアリングエコノミーを打ち出している「Nagatacho GRID」など、普及速度は加速度的なものとなっています。

英国のコンサルティングファームであるPwC(※)によると、世界におけるシェアリングエコノミーの市場規模は、2013年に約150億ドル、20年後の2025年には約3,350億ドルにまで拡大すると予想されています。日本国内においても、2014年の段階で23,276百万円と推計(矢野経済研究所調べ)されており、経済効果は10兆円とも言われています(新経済連盟の試算より)。

※(出典)PwC「The sharing economy - sizing the revenue opportunity」

シェアリングエコノミーの類型

そのように拡大しているシェアリングエコノミーですが、サービスの類型としては、大きく次の5つがあるとされています。

1「.空間」型シェア
2.「モノ」型シェア
3.「移動」型シェア
4.「スキル」型シェア
5.「お金」型シェア

空間型とは、自宅や空きスペースなどの空間を共有するサービスのことです。先述の「Airbnb」や「SPACEMARKET」などが該当します。

モノ型とは、所有している物を共有するサービスのことです。子ども服の共有が行える「mycle」やフリマアプリ「メルカリ」などがあります。

移動型とは、「カーシェア」や「ライドシェア」などと呼ばれる、移動を提供するサービスのことです。「Uber」や「notteco」などが該当します。

スキル型とは、個々人のスキルを提供し合うサービスのことです。「クラウドソーシング」もその類型です。国内では「ANYTIMES」や「Crowdworks」などがあります。お金型とは、金融機関ではなく、一般の個人や法人が出資できるサービスのことです。「クラドファンディング」を実施する「Makuake」「READYFOR」などが有名です。

シェアリングエコノミーはなぜ優れているのか?

このように、シェアリングエコノミーは経済そして私たちの暮らしに大きなインパクトを与えています。これから起業する方も、あるいはすでに起業している方も、何らかのカタチで利用するシーンが増えていくと予想されます。とくにシェアリングエコノミーが優れているのは、貸主(オーナー)および借主(ユーザー)双方にメリットがあるということ。貸主は遊休資産を有効活用でき、借主はより安くより高付加価値のサービスを利用することが可能となります。一方で、社会的な認知や法整備がなかなか進んでいない分野があるのも事実。今後、シェアリングエコノミーはどのように普及していくのでしょうか。サービス提供元のインタビューを通して探っていきましょう。

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