起業をしようと思ったときにどのようなスキルや考え方が必要なのか? 起業すること自体はとても簡単ですが、その起業が成功するためには、 どのような準備やスキルがあればよいのでしょうか。僕は起業をして9年、起業支援を1万人以上お手伝いしてまいりました。 中には、起業をして早々に失敗し、起業の難しさにぶつかる人もいます。方や、とてもうまくやり、難しいと言われている起業の世界で、大成功している起業家もたくさんいます。起業にあたって、どのようなスキルや準備をすることが大切なのかご説明します。
起業をして一番難しいことの1つに商品、サービスを売ることがあります。 多くの起業家が1番難しく感じていることが、やはり営業活動ではないでしょうか? 営業というのも様々な営業の仕方があります。ゴリゴリとお客さんのところに電話をしたり、飛び込みで訪問をして商談を持ちかけるということだけが営業ではもちろんありません。ここで言っている営業スキルというのは、お客さんに商品やサービスを売る仕組みをつくる力のことを言っています。
起業家の準備段階としてありがちなのですが、事業計画をみさせていただくと、営業についての計画部分がかなり雑だったり、抽象的で、具体的に考えることができておらず、そのまま放置されていることがあります。 営業しない限り、商品やサービスは売れず、会社には売上が立ちません。そのため、営業をしていくんだということを意識として持っておかなければいけません。
営業の経験のある方だと、営業ということがおおよそわかっていると思います。 そのため前職などの経験を用いて、同じような動きをすれば売れるなとイメージを持てていることが多かったり、前職時代のお客さんをそのまま持ってきて、お客さんにすることや、付き合いが多くある人が多いので、コネクションをフル活用してお客さんを紹介していただくなどができます。
営業経験のない人の場合だと、営業自体の考え方を、ゴリゴリ売る行為だと勘違いしてしまっていることもあり、腰がひけていたり、やりたくないことの対象だと思っている人もいます。営業というのは、「お客さんの困りごとの解決」を最前線でやっている役割に過ぎません。そのため、営業はとても素晴らしい活動であることを理解するまでは営業をすることができない、自信がないという状況が続き、なかなか売れなかったりします。もちろん営業の経験やスキルが必須かと言われれば、不要だと思っていますが、 商品やサービスを売ることによって、問題解決されて、お客さんが喜んでくださるということを理解してほしいと思っています。
営業というのは、一見、自分のために行っているように思えますが、実は、自社が本当に優れた商品やサービスを持っているのであれば、お客さんに知っていただき、買っていただき、喜んでいただくということをしなくてはいけないのです。 まだ起業までに時間のある方は、一度営業の経験をされてもよいかと思います。 営業を肌で感じることで、起業の成功に近づくかもしれません。
起業に必要なスキルとしてはどのようなものが必要なのでしょうか?そもそも起業自体がとても多様になっています。起業の仕方や方法、やり方が大きく変わってきています。その中で起業をするにあたって必要になるスキルをご紹介します。また、間違いなく売上を上げていかなくてはいけません。売上がないことで死んでいく起業家がたくさんいます。
起業するにあたって一番重要なスキルとして、マーケティングがあると思います。 マーケティングとは、「お客さんを喜ばすための仕組みづくり」そのものです。 会社経営、事業経営そのものです。マーケティングを理解して、起業するのと、しないとでは雲泥の、決定的に埋められない差になっていきます。マーケティングと聞くととても学問的なイメージを持ってしまうかもしれませんが、 全然そのようなものではなく、どうやったらお客さんにもっと喜んでいただくことができるのか?を徹底的に商品、サービスづくりのタイミングから、実際に商品やサービスをどのように、いくらで販売していくのかのフェーズそれぞれで考えていくことになります。
〇〇分析とか、ペルソナを設定したり、カスタマージャーニーをなどなどありますが、そのような難しい話ばかりでなく、どうやったらお客さんに喜んでもらえるのか?ということを考えることだと思ってください。起業した後に全ての起業家に求められることが、「お客さんを喜ばすこと」なので、 マーケティングスキルは手に入れておきたいスキルの1番です。ただどうやったら上達するか?という意味でいえば、実践しかありません。また大企業のマーケティング部門にいけばスキルが身に着くか?といえばそうは思いません。限りなく実践に近い環境で、ケーススタディーをどんどん積んでいくことにつきてしまいます。
コミュニケーションはスキルという意味で改善できる部分が多くありますが、 話の仕方などはもちろん、相手にどのようにしたら好かれるのか?ということがコミュニケーションの目的です。そのため、スキルとして手に入れることができる部分とそうでない部分があります。スキルとしてのコミュニケーションというのは、やり取りのスピード、話がしやすい雰囲気づくり、相手に好かれるものの言い方、誠実さ、話の展開の仕方などになるのだと思います。
コミュニケーションが下手で絶対にこの人とは仕事をしたくないと思う起業家の典型ですが、自分勝手なコミュニケーションばかり取ってくる人です。自分のスピード感で仕事をしてしまう人や、自分都合のことばかり言ってくる人などです。このような人は、スキルとしてのコミュニケーションにも大きな問題を持っていますが、コミュニケーションの目的自体をわかっていない、ビジネスそのものをわかっていないということもあります。
コミュニケ―ションの目的は相手に好かれることです。その目的自体を全く理解せずに、ただのやり取りだと思っている人はうまくいきません。相手に好かれるためにどうしたらいいのか?を徹底的に考えることがコミュニケーションの神髄です。うまく話すことがコミュニケーションではありません。それは目的から考えたら1つの方法に過ぎません。うまいことを言える必要もありません。それも1つの方法に過ぎません。 相手に好かれることをとにかく考えれば、コミュニケ―ションにおいてそんなに失敗することはありません。スキルというドライな捉え方ではなく(スキル的に捉えることができる部分もありますが)、人と人のやり取りそのものだと捉えていただけるとよいかなと思います。
PDCAサイクルを徹底的に、高速で回すことが成功する起業家には不可欠です。 そのため、このPDCAサイクルを回すことができることが大切です。PDCAは PLAN、DO、CHECK、ACTIONの略で、計画を立てて、実行してみ、結果をチェックして再度計画を見直し、再び実行するを繰り替えすことです。PDCAを回すことで、どんどん計画の精度が上がっていくわけです。
起業は大変なことの連続です。そのため苦労もたくさんありますし、難しい局面の連続です。プレッシャーも半端なく体を壊してしまう起業家もたくさんいます。そのため、起きたこと1つ1つをネガティブに全部捉えてしまうような人は、すぐに体を壊してしまうのでは?と思ってしまいます。起きたことも全て捉え方1つで、前向きにも後ろ向きにも捉えることができますよね。 失敗したとしても、9回は絶対に失敗するものだとわかっていたら、1回の失敗は9回の失敗が終わって成功に近づいたんだと考えることができますし、確実に成長につながったと捉えることもできます。
無理やり前向きに捉えるという意味でなく、本質的な意味や文脈においても、起きたことが今のタイミングでいえばどういうことなのか?を捉える必要があります。前向きに捉えるスキルを是非見につけましょう。これは起業とはどんなものなのか?を知っておくことで、起きることがある程度予見できるので、まずは全体感を掴むことが大切だと思います。
若くして起業を考えているような場合には、プログラミングスキルは身につけておいたほうがよいと思います。ITが関わらない業界はもはやないのと、ITをベースに色々な変化が起きているので、プログラミングができるかどうか、わかっているかどうかはとても大きなポイントになります。自分がエンジニアになるということを言っているわけではなく(そこまでやってもよいくらい価値ありますが)、エンジニアとの仕事が当たり前に普通になりますので、うまくコミュニケーションが取れるくらいできたら十分です。
あるに越したことはありませんが基本いりません。経理などが意味を持ってくるのは売上がしっかりと出てきてからです。起業家は売上がないタイミングや時期が続くことが多いのでいりません。また実際に売上が出てきたら、内容は把握しつつ、税理士などにアウトソースをしたほうがよいと思います。
これもあるに越したことはありませんが基本いりません。経理と同じで、売上が出てこない限り人を雇うことはありませんので。またいくら理論を学んでも絶対にわからない世界が人関係にはあります。また実際に自分のお金で人を雇うことと、会社でマネジメントのポジションにあるのは全く違います。そのため、マネジメントのスキルなどを必要と思う方がいると思いますが不要だと思います。やっていく中でOJTでがむしゃらに身につけるしかありません。
あるに越したことはありませんが、なくてもうまくいっている起業家はたくさんいます。 多くの起業準備している人は、「あったらよいな」のスキルを手に入れようとしていますが、「なくてはいけない」のスキルに目が向いていない気がします。あったらいいなになると、全てがあったらいいなになってしまいます。たとえば、プレゼンスキルや、ITスキル、リーダーシップ、言語、アイデアなどなど。なくてはいけないを意識してスキルアップしていきましょう。
創業当初に事業計画書を作成します。事業計画書の作成にあたって、絶対に書かないといけない項目があります。 事業計画書に絶対に書かないといけない項目として、創業者のプロフィール、事業概要、商品・サービスの強み、他社との違い、 売上計画、損益計画、開業資金といったものがあります。事業計画書に必要とされる項目はしっかりと検討しないといけません。