【神奈川県で起業!】需要が高まる運送業のコンサルで地元を元気にしたい!

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地域で活躍する多様な起業家を特集するこの企画。神奈川県座間市で運送や物流に特化した人材採用コンサルタント、運送業、飲食店、シェアスペースを並行して経営美濃口集さん。自分が起業することで地元の活性化につばがればと話されます。そんな美濃口集さんに地元愛たっぷりの起業話をうかがいました。

ーまずは簡単に自己紹介をお願いできますか?

神奈川県の座間市で運送業のコンサル業務をメインに事業を行なっている「株式会社アスティ ASTY INC. 」を運営している美濃口集と申します。2018年の4月に開業したので今年の4月でちょうど1年目になります。

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ー運送業のコンサルってイメージがあまり湧かないんですが、具体的にどのようなことをされているのですか?

事業をはじめた当初は運送業のブランディングやマーケティングをメインにやっていこうと思っていたのですが、実際に運営していくと、人材不足に困っているという企業がとても多かったんです。求人募集を出しても応募すら無いなんてこともあるらしく…お客さんの困っていることを解決することが一番だと思い、現在は人材採用のコンサルを主に行なっています。

今、どこの業界もそうですけど、深刻な人材不足なので…中でも運送業はネットショッピングが普及している現代においてかなりの需要があるにも関わらず、人が足りていないんですよね。具体的なサービスとしては、組織強化のための、採用設計から育成に関わるシミュレーションやスケジュール作成の支援。ご希望される方には、面接代行、説明会運営、選考プロセスに至るまでをトータルサポートしています。

ーそもそもなぜ運送業に特化してやろうと思ったんですか?

運送業に特化したビジネスをしようと思うよりも、起業したいという思いの方が先でした。僕はもともとスポーツをしていたので、アスリートが自分の身一つで生計を立てている姿に憧れがありましたし、自分もそうあるべきだと考えていました。自分には何ができるのか、何が向いているのかと考えた時に、自分と同じように体育会系の方が多い運送業が向いているのではないかと思ったんです。そこで、運送業について勉強していって、たくさんの方々の話を聞いていく中で、業界の課題を見つけ、そこにマーケットがあると思い開業しました。

ーなるほど!運送業にこだわりがあったわけではないんですね!もともと起業を考えていたとおっしゃっていましたが、起業に到るまでのストーリーを教えていただけますか?

大学を卒業してからは就職はせずスノーボードの選手として、海外の大会に出場したり、国内外を転戦していました。

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起業をしたいという気持ちはずっとあったのですが、25歳の時に結婚をきっかけに一度は社会に出てみようと思い外資系企業、ITベンチャー企業に就職しました。その後、2017年の9月から本格的に起業の勉強をはじめて、2018年の4月に運送や物流に特化したコンサル業を開業しました。自分も実際に運送業をやってないと説得力がないと思い、運送業も同時に開業しました。

ー実際に開業してからの集客はどのように行なったんですか?

大変でしたよ!コンサルの経験も実績もなかったので、なかなか集客もできなくて…。時間もあったので、開業当初はひたすらブログを書きまくっていました。これは、成功している起業家の方が創業当初にやっていたことなんですけえど、僕は何をするにしても成功者の完コピをするのが成功への近道だと思っているので、その方の真似をしたんですよ。今思えば下手くそなブログだったんですけど(笑)続けていると面白いもんで、突然立命館大学の先生と名乗る方から会社に電話がかかってきたんですよ。

運送に特化した採用コンサルっていうのが珍しいっていうことで声をかけてくださったようなのですが、何度かやり取りをして、京都で会う約束までしました。最初は詐欺かと思いましたけど(笑)、実際に京都駅に行くと本当にいらっしゃって。話してみると、物流などの情報に特化した輸送経済新聞に運送業社の採用に関することを掲載したいから話を聞かせてほしいとのことだったんです。このお話をきっかけで仕事にも繋がるようになったんです。

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現在も続けているブログ

ーブログも侮れないですね!

そうなんですよ!今では、コンサルに関しては自分で集客することはなく、知り合いからの紹介で仕事を引き受けています。

ー運送業のコンサルという事業は、神奈川県だけではなく、他の県でも需要があると思うのですが、全国展開なども考えていますか?

そうですね。コンサルのノウハウは全国に通用すると思っているので、広めていきたいですね。現在は宮城県の仙台市に営業所を出そうと思っています。営業所を出すとしたら関東の次は大阪、その次は名古屋で最終的に福岡という流れだと思うんですが、僕はみんなと同じことがするのは好きじゃないので、次は北海道に攻め込もうかと考えています(笑)

ー美濃口さんは運送業のコンサルの他にも飲食店の経営などもされていますよね?

はい。飲食店を始めたのは2018年の10月頃ですね。「TSUDOI(つどい)」というバーを運営しています。僕の住んでいる座間市にはシャッター街のような場所があって、お店も少なくなっているんですよ。気軽にお酒を飲めるお店もあまりなくて…1つでもお店が増えたら地域活性化にも繋がるのではないかと思って、はじめました。名前の「TSUDOI」は僕の名前の集からとったのですが、その名の通り、現在は地元の人がたくさん集まる場になっていますね。

今は金土日曜日しか開けてなくて、他の日は事務所として使っているんですけど、できれば週5〜6日は開けられたら良いなと思っています。他にもシェアスペースの運営も行なっています。こちらもバーと同様に座間市には外で仕事をしようと思った時に使える場所がなかったので、そういう場所を作りたいと思いはじめました。これらの運営は利益のためではなく、社会貢献になればいいなと思って行なっています。

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ーいろいろな分野で事業展開されていますね!

ある意味何でも屋ですよ(笑)あまり1つの事業にこだわるということはせずに様々な分野をやってみようと思っています。 あとは、単純に僕が飽き性というのも大きいかもしれません。今は毎日違う仕事をできているから飽きることはないですね。

ー美濃口さんは、なぜ座間市で起業しようと思ったのですか?

これはもう「地元に恩返ししたい」という一言に尽きますね。僕は中学校三年生までは地元にいたんですけど、高校は仙台の方に行ったので、青春時代は座間市を離れているんですよね。なので、ホームシックじゃないですけど、座間を恋しいと思う気持ちが強くなって愛が強くなったんだと思います。コンサルの仕事はどこにいてもできる仕事ではあるんですけど、地元で起業すれば地元は少しでも盛り上がりますから、会社を起こす場所は座間以外は考えてなかったですね。

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ーなるほど。では、地元で起業することのメリットとデメリットについて教えてください。

やっぱり一番は固定費が安いことですね!東京と比べたらかなり安く済ませれていると思います。これは地方ならではの利点ですね。僕は今31歳なんですけど、座間市では僕より若くて自分で会社を作った人って商工会とかにいってもあまりあったことがないんです。東京で31歳で起業しているっていってもそこまで目立ちませんが、地方だとものすごく注目されるんですよ。そういった部分も地方で起業する際のメリットかなと思います。ただ、もっと若い起業家が増えて欲しいと思うのと、やっぱり東京に比べてメディアなどへの露出も多くはないので、そこはデメリットかもしれないですね。

ーやっぱり地方での起業ってメリットもデメリットもありますね…

でも僕はこの座間市で起業できてよかったと思っています。地元のみなさんとの関わりも起業する前より深くなりましたし、バーに来てくれるお客様やコンサルのお客様が知り合いを呼んで来てくれたりするので人脈も広がりました。他にも起業してからは前よりも地元を歩くことが増えたので、今まで見えてなかった地元の良いところが見えるようになったことも良かったことですね。

ーお話をうかがっていると本当に地元愛を感じます(笑) 美濃口さんが事業する上で大切にしていることはなんですか?

とにかく”実行”することですかね。”行動”は、ただとりあえず動いてみること、”実行”はきちんと計画をたててから動くことだと思っています。 もちろん、最初は何もわからないのでとりあえず行動をしまくってたんですけど(笑)今はただ行動するのではなく、実行することを大切にしています。

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ー最後に地方で起業をしようと思っている人に一言お願いします!ー

僕は地方で起業する人がもっと増えて欲しいと思っています。地方で活躍する起業家が増えることで横の繋がりができますし、それぞれの考え方や、地方で起業しているロジックなども聞いてみたいですね。もちろん地方での起業はいい面と悪い面がありますが、マーケティングや集客をきちんと行い、その地方の良いところ、悪いところをしっかり理解した上で、悪いところを良いところに変えられる仕組みを作れば、地方であっても成功する可能性は十分にあると思います。座間市で起業する人も増えてくれたらと思っているので、とにかくやりたいと思ったら”実行”することが大切だと思います!

ー本日は、ありがとうございました。

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執筆者:小柳こうき